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トスティ終演にあたって言い残したいくつかのこと

  • 2016年5月24日
  • 読了時間: 2分

歌う東大教養学部長、小川桂一郎先生とご一緒させて頂いた演奏会が無事終わりました!

オールトスティプログラム、イタリア文学の村松真理子先生の解説つき。

「リベラル・アーツとしての音楽」というタイトルの授業の一環でした。

ピアニストとして母校に帰って来られるのは、とてもとても嬉しいことです。機会を与えてくださった素晴らしい先生方に感謝です!

最後に何かお話しますか?と村松先生に突然聞かれてびっくりしていえいえいえ!とすごい勢いで断ってしまったけど、学生さんたちに言えばよかったなー、なんで言わなかったかなー、とさっきお風呂の中で猛烈に後悔したのは、

このまま、それぞれの仕方で、どうぞずっと音楽を愛してくださいね、ということ。

このほどフリーのピアニストになってつくづく思うのは、

いい音楽をするにあたって、当たり前ですが学歴は役に立ちません。経歴を珍しがって話しかけてくれる人がいて、それをきっかけにご縁がつながるという点では役に立つのですが、いい音楽をすることとはそれは直接関係がありません。むしろ、「頭でっかちの音楽をする」という偏見(じゃないのかなぁ…私そうなのかなぁ…)を持たれることが多く、損をすることもあります。

それに、私はただでさえ人より能力の足りないところがあるのに加えて学部時代に4年間音大に行っていない分、欠けているところが悲しいくらいたくさんあって、それを補うために未だに、慌てて、勉強しています。

それでも東大に行ってよかったなと思うことの一つは、音楽の専門家ではないけれど音楽を心から愛するいろいろな人たちに出会えたこと。音楽との付き合い方にはいろいろあって、そのいろいろな仕方で音楽を愛する人たちこそが音楽文化を豊かにしているのだと実感できたことです。また、そういう方たちの心に届くような音楽をしたいと思えたことです。彼らがどれほど鋭い洞察や新鮮な感想や微笑ましい愛着をもっているのかということを目の当たりにできたのも、東大という環境のおかげと思います。そういう彼らは将来、熱心な聴衆として、あるいは分別ある批評家として、あるいは心強いスポンサーとして、現実に音楽文化を支援する立場になることも多いのです。音楽をやる人間からするとこれは何より貴重でありがたいことです。

今回この「リベラル・アーツとしての音楽」という授業を選択した学生さんたちも、少なからず音楽に興味を持っていたということなんでしょう。どうぞこれからも音楽を愛してくださいね。

おしまい。


 
 
 

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